365日をJ棟で

サラリーマンの諸々日記。買い物、音楽、日常。

FUJI ROCK FESTIVAL 2023に参加。〜グッドなアクト編〜

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かねてから準備していた通り、初となるフジロック'23に参加した。

いつかはフジロック…が夏のフレーズとなって幾千年、今年こそは!という想いは年々大きくなり、遂にハードルを乗り越える決心が固まった。

大阪(近畿圏)からの参加レポートが多くはないこともあり、せっかくなので音楽/旅程/持ち物あたりに分けて参加の記録を残したいと思った。思い出と反省点のリマインダーも兼ねて、なるべく感情がアツいうちに書き切る所存。(めちゃくちゃ長文になる。どうか諦めてください)

 

 

なにはともあれアクト編

はじめに

準備や旅程に関するコメントは多々あれど、なにせフジロックの本分は音楽フェス。個人的に好きだったアクト、印象に残ったアクトについて述べないわけにはいかない。

参加した2日間で多くのアクトを観たが、念のため「最初から最後まで観た」アクトに限って感想を書くことにする。途中から観始めた、途中で抜けたetc.だと、自分の中で味わい切れない/語り切れない感じがあるしね。楽しみ方は人それぞれなので、私だけの基準ということで。

感想が3日目に集中しているのは、アクトの内容どうこうよりも、気力が十分にあったからだとは思う。2日目はとにかく長距離移動の疲れ/厳しすぎる天候/フェスへの溶け込み不足があり、頭からお尻まで見届ける気力がなかったので…

 

基本的な情報

旅程:2023/7/29~8/1(2泊4日)

券種:7/29, 30(後2日券)

人数:7名(近畿5名+関東2名、20代男女)

私的な音楽ジャンルの好み:音がデカい、熱量が高い、音源とライブで大違い、そんなタイプ全般(ジャズ、ソウル、R&B、ヒップホップ、ゴスペル、ファンク、ポストロックetc…)

私的な音楽フェス*変遷:森、道、市場(2019,2021,2022)、ONE PARK FESTIVAL(2022)

*宿泊を伴うものに限る

 

グッド・ベストアクトについて

2日目(7/29)

Cory Wong

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いきなり私的ベストアクト①

人生ベストアクト5選にも入るであろう、強烈な体験をした。

カッティング奏法でヒーローに駆け上がった稀代のギタリスト、Cory Wong(コーリー・ウォン)の初来日公演。現代の素晴らしいギタリストを挙げるうえで、Snarky PuppyやThe Fearless Flyers(コーリーも参加)のMark Lettieri(マーク・レッティエリ)と並び、名前が出てくるであろう存在だと認識している。

そんなコーリー・ウォンのアクトは、2日目フィールド・オフ・ヘブンのトリ。私自身、実はVulfpeckもFearless~もそこまで通ってきていないド初心者。前後を含め観たかったアクトも沢山あったけれど、この空気だけは絶対に吸っておかなければならない!という直感があり、前から5列目付近に潜り込んだ。

ジェイコブ・コリアーの初大阪(≠初来日)公演もそうだったけれど、この手の初物ライブは経験上「この日だけを生き甲斐にしてました!」と言わんばかりの熱狂的なファンが詰め掛けてくる。ちょうど私の近くにもVulfpeckフリークで有名な方が立っていて、開演前の会話をコッソリ聞いているだけでも楽しかった。(すみません)

サウンドチェックでメンバーが登場した時から会場の空気は一変し、今までどんなライブでも聞いたことがなかったレベルの歓声が飛び交っていた。「これは、これは…!」と一人で感情がグルグルしているところで、開幕はFearless~の"Flyers Direct"。ちょうど5月にリリースされたライブ盤"The Power Station Tour"と同じアレンジであり、個人的にも超お気に入りの曲だったのでゾクゾクした。

Fearless~のオリジナル版と比べてもアップテンポ、ホーンセクションも追加されており、タワー・オブ・パワーやレタス的"ソリッドステートなファンク"がコンクリート壁のような圧で襲いかかってくる。演奏メンバーの「君たちを踊らせに来た!」という自信満々な表情も眩しすぎる。

過去、ある日本人スタジオミュージシャンの方は「アンサンブルは全員が新幹線から"せーの!"で飛び降り、狭いホームに着地するようなもの」「各人のビートが不安定では、飛び降りるべきタイミングが示せない」といったことを述べていた。このバンドは「リニアモーターカーから目隠しで飛び降りてもミリ単位で着地を合わせられる」ぐらい、練度の高い超絶アンサンブル。百戦錬磨のツアー経験から楽曲の習熟度が高いのは当然としても、とにかく全員が一発のギグ、一発の曲、一発のバッキング、一発のソロに掛ける熱量も半端ではなかった。

そして彼らの中心にいるコーリーは、どうしようもないほどギターが上手い。ギターのカッティングに「歯切れの良い」という表現があるが、コーリーのカッティングは良い悪い以前に噛む前からスパッと切れている(???)。高速で弾く16分音符の一粒一粒すべてが耳に心地よく入り込んでくるし、すべてをしっかり咀嚼して味わいたくなる。縦横に踊りながらギターを弾く立ち振る舞いにもスター性があり、思わず視線が釘付けになった。

私はプリンスを生で観ることは叶わなかったが、上の動画でザ・タイムの"777-9311"のベースラインを弾く姿のカリスマ性が大好きだ。そのオーラの片鱗を、ステージ上のコーリーからも感じていた。

それはコーリーがミネアポリスで武者修行をしていたこと、そこでプリンス界隈との邂逅を果たしていたこととも無関係ではないと思う。また今回のバンドにも、プリンスのバックを務めていたミュージシャンが複数参加している。この辺りの話は、下記のマニアnoteが大変に詳しい。(当日、私の近くにいらっしゃった方の記事です)

コーリーとの共演経験があるゲストのReiさんも、高速ナンバーの"Lunchtime"で飛び入り。バンドの圧に負けず劣らずのハイカロリーなカッティングに、カントリーの奏法を織り交ぜたオリジナルフレーバーのソロを決め、この日の最大瞬間風速とも言える爽快感を振り撒いていた。

先述のプリンスも、マイケル・ジャクソン、マイケル・ブレッカー、ロイ・ハーグローヴ、ロッコ・プレスティア、ファラオ・サンダーズも、自分にとってのザ・レジェンド達は一度も観ることなく鬼籍に入ってしまった。この1日後に出会うリゾを含め、リビング・レジェンドのパフォーマンス(しかも初来日)を眼前で体験できたのは、本当に幸せで嬉しいこと。私よりも遥かにコーリー(ヴォルフペック)愛が強い方々の感慨は、それはもう桁違いであろう。その熱狂は、しっかりステージに届いてたんじゃないかな。

ヘッドライナーを含め、フェス後半に登場する大物アーティストはパフォーマンス枠が90分ほど与えられている。結構なボリュームだなぁと思っていたが、このヘブンのトリはアッという間だった。初めて聴く音、初めての感情、色んなことがグワァ〜っと押し寄せて、今日も幸せ持続中です。

よう分からんことばかり書いてるけど、掛け値なしで本当に楽しかったです。たまらん!!!

※入ってきた情報量の処理と気持ちの整理でパンクしてしまい、ホワイトで行われていたルイス・コールのアクト中は遥か離れた川沿いで力無く座り込んでしまっていた。"Failing in a Cool Way"で陸さんのインプロが凄まじかったこと以外、何も覚えていない。

 

3日目(7/30)

Gryffin

カラム・スコット、聞いたことある名前だと思ったらBGTで発掘されたボーカリストだ!

最終日に期待していたアクトは夕方〜夜に固まっており、昼間は体力温存を図るべくグリーンステージ最深部の芝生でゴロゴロしていた。その際に始まったのが、アメリカの音楽プロデューサー&DJであるGryffin(グリフィン)のステージ。

事前予習で少しだけ聴いた際に好みのサウンドだと感じていたが、始まった瞬間に雷鳴かと思うほどのデカいサウンドと歓声に鳥肌が総立った。

 

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Apple Watchのデシベル計がちょっと便利。

ステージから100m以上の距離でも最大95dBを超える爆音量。アホほどデカい音でEDMを聴くという、昔からの密かな夢Vol.1が叶った瞬間だった。それゆえ、フジロックに小さな子供を連れてくるのは絶対に辞めた方が良いよね…(去年のMogwaiはレッドマーキーで110dBを超えたらしく、私もテレビの前でウトウトしていたところを"Mogwai Fear Satan"で叩き起こされた)

莫大な電気を使う反自然派な音楽であることは分かりつつも、なぜかEDMを聴くと雄大な自然の映像が胸に流れ込んできて、思わず涙が出そうになる。グリフィンがそういったエアリーな音楽性を志向しているのも相まってのことだとは思うけれど。空と大地と木々に囲まれたグリーンステージ、ああ、いま自然に抱きしめられているな…とウルウル。

いや知らんけど、大麻とクラブ文化の親和性ってココにあるんだろうなって思った。なんでもない夕焼けで死ぬほど感動するぐらい感受性が拡張されるって言うじゃん。知らんよ、吸う予定も無いし。

グリフィンが嬉しそうに「フジロック!」と叫び、前方のスタンディングから後方のエリアまで観客も我を忘れて飛び跳ねる。もうね、楽曲は知らなくても、その景色を眺めるだけでスンゲ〜〜〜幸せだった。特別楽しみにしていたアクトというわけではなかったが、うわーい!!!やったー!!!という多幸感に溢れた1時間でございました。またデッカいステージで聴きたいよ!

 

black midi

私的ベストアクト②。

2019年、たまたま1stアルバムのリリースと同時に聴き始め、初来日公演も行った英国発のドチャ混ぜ・ボカンボカン・バンド。なんやかんやで1stが今も大好きで、昨年の3rd(地獄の業火)はほとんど予習できないままだったが、久しぶりのライブは非常に楽しみだった。

メンバーの脱退もあった中で、今回まず驚いたのは各人の楽器の習熟度/アンサンブルのツーカーさ/楽曲内の展開のカラフルさ/音質…この辺りが4年前と桁違いに磨かれていたこと。

各メロディーパートにバキバキのブレイクダウン、リズムのチェンジをカチ込む。めちゃくちゃを演っているようで、綿密に打ち合わせられた(インプロビゼーションが少なくアンサンブルが散逸しない)演奏スタイルは健在。「執拗なリフの繰り返し(二重表現)をグツグツと煮詰めては鍋ごと窓から投げ捨てる衝動性」と「粗熱を取って冷蔵庫に仕舞い込む丁寧さ」の両立を阿吽の呼吸でピッタピタに揃えてくる。そこに恍惚を抱くタイプの人=私であれば、ドハマりする恐れのあるバンドでしょう。(喩えが自分でも分からなさすぎる)

ギター兼ボーカルのジョーディは帝王?教授?のような悠然オーラを出しながら相変わらず歌と早口(早歩き)を行き来するし、以前までベースを弾いていたキャメロンはギターに持ち替えて演奏も激しくなった。ボーカルを取る機会も増えた。

個人的にキャメロンが歌う"Near DT, MI"が本当に大好きで、今回も演ってくれて嬉しかった!イントロが始まった瞬間に血が沸騰してしまい、自分でもしたことのないような頭の振り方で揺さぶられっ子症候群になりかける始末。後半のシャウトは一緒になってクソデカい声を出してたし、フジロックじゃなかったら完全な異常者だったろう。別にフジロックでも異常者ではある。

2019年は200人程度のキャパで演奏していたバンドが、フジロックでホワイトステージ全面を埋め尽くしている…という彼氏面オタク的なキモい感慨もありつつ、最初から最後までオワァー!!!と雄叫びを上げながら頭を振り回して飛び跳ねてパー。流石に前方のモッシュピットに飛び込む勇気は無かったが、真横にいたグループのお兄さん達も相当なファンだったらしく、天と地を往復するような奇怪な動きでドロドロに溶けていた。終演後、思わず「最高でしたね!!!」と声をかけ握手し合った。恐らくお兄さんに連れられて来て「ハハァ、すごい…!」と苦笑気味だったお姉さん、すみませんでした。

ホワイトのスタンディングエリア内には次アクトであるカネコアヤノのファンと思しき人たちが待ち構えていたけれど、どっちかと言うと私の中では同じカテゴリ(ギターの音がデカく、切れ味鋭く、曲の展開が目まぐるしい)なので「そんな耐久戦みたいな顔をしなくても…」としんみりした。

※カネコアヤノもルイス・コールと同じく、力尽きて半分放心状態でした。途中抜けしたので最後まで味わえなかったけれど、先週末の大阪公演に行ったファンの友人でさえ「カネコアヤノ史上、一番だったかも」と言うほど鬼気迫る演奏だった。"アーケード"のブチ切れぶり、凄くなかった?あの形相で「君って歯並び悪いね 今気づいたよ アァアアア↑↑↑↑」と言われたら泣くかもしれん。

 

Lizzo

※注記:8/2、元ダンサー3人がリゾとパフォーマンスチームより性的行為の強要/宗教的信条の強要/体型に関する厳しいハラスメントを受けたとして起訴した、という旨の報道が出た。(内容が内容のため、ご注意ください)

起訴内容について、いま現在(8/2時点)リゾ側からのリアクションがなく真偽は不明。この時点で何かをジャッジすることは避けたい。続報に注視やね。

【8/5:追記】リゾからの声明が出ています。プロとして相応しくない態度のパフォーマーを解雇したのは事実だが、報道されているような事は行なっていないと。非常にセンシティブな話題につき、司法の判断が出るまでは騒ぎすぎないようにします。

フジロックでのアクトに関する下記の感想は、当該ニュースが出る前の8/1に書き上げたものです。私は他者へのいかなる暴力や侮辱を容認せず、断固として反対する立場にあります。

もはやベストアクトの類ではなく、殿堂入りというか。アルバムタイトルのように"Special"な最終日のヘッドライナー、Lizzo(リゾ)のお出まし。

新潟は山奥のグリーンステージに巡らされたコテコテな電飾/ド派手な登場/パワフルなバックダンサーとバンド/煌びやかな衣装/ドデカいスクリーンに流れる映像とのシンクロ…アメリカのウルトラショービジネスが苗場にやってきた!ドームクラスの海外スーパースターを観たことがなかった私にとって、開幕暫くは面食らうほど眩しくて愉快な風景だった。

リゾが言葉、歌、パフォーマンス、ビデオを通して伝えていた「あなたはあなた、他の誰でもない特別なただ一人」というメッセージ。いつか、そのことを誰かに純然たる気持ちで伝えられるぐらい、自分のことを好きになれたなら良いな。その種(きっかけ)は確かに埋められたことが、何よりものベストアクトだった。リゾの日本が大好きという気持ちが伝わってくる、温かなMCにも心が鷲掴みにされた。

また"The Lesbians"と銘されたバックバンドもスペシャルで素晴らしかった。ゴスペル直系の骨太ネオ・フュージョン的サウンドで、何よりリゾとオーディエンスのエンパワメントを受けた堂々たる立ち振る舞いに「うわあ〜!」と胸が熱くなった。ゴスペル系のバンドサウンドを聴いてみたい!という密かな夢vol.2が叶った。後で知ったが、ギタリストのジョーダン・ウォーターズは20歳らしい。教会音楽の底は見えない一方やね…

マイケルのドラマーだったジョナサン・"シュガーフット"・モフェットの超貴重なステージ上の映像。この空気感、映像越しでもヤバい。

コーリー・ウォンでのプリンス体験じゃないが、このバンドサウンドを含め、もしもマイケル・ジャクソンを生で観れていたら同じような印象を受けていたかもしれないなぁと。リゾ自身もコーリー同様、ミネアポリスでの修行期間があったためプリンス寄りではありそうだけど。

ラインアップ発表時、ヘッドライナーとしてのインパクトが無いという意見も見かけたが、まぁ、終わってみれば鼻で笑い飛ばせるレベルの戯言でしたね。

 

Ginger Root

Cameron Lew(キャメロン・ルー)率いるGinger Root(ジンジャー・ルート)も密かな楽しみの一つだった。

簡素なシンセサイザー数台を駆使して繰り出す、J-歌謡曲とヴェイパーウェーブの煮凝りみたいなサウンド(本人曰くアグレッシブ・エレベーター・ソウル)とVHS的な映像が土台。

てっきりシーケンサー(打ち込み)やDJ(カラオケ音源)を併用するステージになると思い込んでいたため、歌いながらのオール生演奏(しかも極上)に痺れた!通常のボーカルマイクと、改造された受話器でローファイサウンドに仕立てたマイクを楽曲内で使い分けていた点も良いアクセントだった。

ライブパフォーマンスも素晴らしく、カメラマンが演者をスクリーンに映す生放送風の演出でスタート。スポンサー商品(清涼飲料水Ginger Fresh)の宣伝を忘れたキャメロンを叱りつけるマネージャーとの架空コントや、日本語と英語を行き来しながら会場を爆笑の渦に誘い込むMCが楽しかった。「あんたもしっかり撮んなさいよ!」と怒鳴られるカメラマンに、She’s saying, “Do your job.”と伝えたり、コール&レスポンスの練習で大きくズレた観客に「あの、もう少し早くしてもらえますか」と辛辣に返したり、片方の言語しか解らずとも笑えるポイント作りが秀逸。

キャメロン自身が日本のカルチャーにリスペクトを抱いていることもあり、サウンドやビデオの演出はとても「っぽい」。ただ、内容は英詞をベースにしたメロディー構成であるほか、J-ポップのコテコテなAメロ→Bメロ→サビ(ブリッジ)要素も薄い。あくまでキャメロンの根底にあるUSポップがベースの音楽。

こうした細部での「っぽい、でも、ちょっと違うんだよな」というポイントも、ここ日本では(文化の盗用と見做されず)好意的に受け入れられていると感じる。なんならJ-ポップ要素の純度が100%ではない分、余計に「っぽい」感を強めているとすら思う。

なんだかネット発の偽中国語*に近く、繁体や簡体の中国語ではなく日本の漢字だけを使うことがミソで、文法や語法は異なるのに意味は伝わる、そんな印象をジンジャー・ルートのパフォーマンスからも受けた。

*我姜根大好、再来日希望!

「夢の終わりを自覚し始めた」最終日の深夜帯における異様なテンションや、ジンジャー・ルートが持つ「不思議な懐かしさを憶える」雰囲気、この二つが強烈なほど噛み合ったレッドマーキーは、もはや箸が転げても爆発するような熱気に包まれていた。日付変更前に最終アクトが終わるホワイトやヘブンではなく、ライブハウス(クラブ)の様相を呈するレッドマーキーだからこそ150%が出切った楽しさだった…と勝手に思っている初参加の者。

正直なところ、大きな愛で真正面から抱きしめられたリゾの直後、フワフワ揺蕩う気持ちに何かを差し込むことがとてつもなく嫌になってしまい、ジンジャー・ルートを聴くことにも内心かなり消極的だった。開演前はキチンと乗り切れるか心配だった(とは言いつつも中央ド真ん中のスペースを確保した)ものの、終わってみれば「予想していた期待値」と「実際のパフォーマンスの満足度」のギャップでは文句無しNo.1のアクトだった。清涼感ある(であろう)Ginger Freshな後味を肴に屋台のソーキそばを味わい、私は会場を去り宿に帰った。ジンジャー・ルートが私にとってフジロック最後のアクトで、本当に良かった!

そういえば、終演後レッドマーキーから出たところ、ホワイトでのアクトを終えたカネコアヤノさんが目の前に立っており、疲れた脳が「???」で埋め尽くされた。オフモードのところを話しかけるのは烏滸がましくて出来なかったが、これがフジロックか…と実感。(めちゃくちゃ小顔でした)

昼間にも某フジロック芸人さんがマスクやサングラスも無しにベビーカーを押しながら歩いている姿を見かけて、とても暖かいイベントだと沁み入っていた。

 

おわりに

長くなるぞと思ったら8,900字超えでした。

フジロック、めちゃくちゃ楽しかったです。また来年も行きたい。

旅程、会場内の行動、持ち物についてはまた別日にでも。では。