コムデギャルソンオムプリュスの定番リュック(デイパック)を購入してから3年半ほど経過した。
このブログは私物の購入品紹介が多く、はてな公式のピックアップを除けば検索流入でアクセス数を稼いでいる。にもかかわらず、いわゆる経年(○ヶ月後、△年後)のエントリが極めて少ない。要はサボり続けている。「商品の紹介しっぱなしって無責任だよな〜」と普段から思っているにもかかわらず、持ち前の継続力の低さが邪魔をする。
23年、東京神田にて。なにぶん使い勝手が良いもので。
さて、このリュックについて簡潔に述べると、とても気に入っている。
上記エントリの通り、このリュックは2020年11月に直営店で購入した。価格や仕様のアップデートについては把握していないが、定番品として現在も店舗展開があるモデルだと認識している。
そもそも私、リュックが好き。バッグはあまり所有しておらず、仕事を除く私生活ではyo asaのショルダートート、Arc'teryxのMantis 2、L.L.Beanのグローサリートート、そして先日加わった土屋鞄のブックトートぐらいしか使わない。あとは通勤用にBACHのBIKE2B、アウトドア用にmont-bellのメッシュギアコンテナがあるぐらい。
基本的に両手は自由にしておきたいタイプなので、外出時のお供は背負うことができるプリュスのリュックが第一候補だ。
23年、風が強すぎる箱根にて。これで一泊分の荷物入ってます。
私が所有しているのは、大小ふたつから選べるうち大きいほうのサイズ。アウトドア社やエルベシャプリエ社に代表される、一般的な2ポケットのデイパックとしてはかなり大きい。
日帰りは当然として、一泊の旅行ぐらいなら十分に対応可能な容量を持つ。無印のパラグライダークロス衣装ケース、ミステリーランチのゾイドバッグ(スマホの充電器、ポーチ、シェーバーetc.)を詰めて、体感では「パンパンだけどパツパツではない」レベル。ちなみに荷物を詰め込みすぎると、丸っこい亀の甲羅を背負っているように見えるので注意。
さすが、というポイントとしてはファスナーの動きが軽く引っ掛かりが少ないこと。
外ポケットにはアトマイザーに入れた香水、消毒液、イヤホンあたりを入れることが多い。この辺のディテールも、ベーシックなデイパックそのもの。
なおジップ周りは止水タイプではない。ナイロン生地は水を弾きこそするが防水ではないため、雨水には注意されたし。
フニャン。
以下は「大好きな特徴である」一方で「強いて言うなら」という点。
このデイパックは背面にパッドや芯材が存在せず、いわゆる背抜きの状態がデフォルト。内容物の重みでフォルムがダランと崩れることがスタイルの前提である。この「崩れ感」を活かしながらフィット感を上げるため、肩ストラップをキツめに引っ張って背負うのが個人的な好み。代償として各ポケットへのアクセスが悪くなり、片方の肩で背負った状態でバッグを前に持ってきて…という状態が少しやりにくい。一応、バッグの両サイドには指を引っ掛けるための「耳」があるにはあるが。
他にもバッグの中身が固定されず常にゴロゴロ動き回るため、内容物が整理された状態はひと時も存在しない。当然書類なんて入れたらグシャグシャになる。重要なドキュメントを運ぶことに期待してこのリュックを背負うならば、バッグインバッグ(仕切りグッズ)は必須だろう。ノートPCも収納できるメッシュポケットがあるにはあるが、背負うとPC自体が背面パッドとして機能するので、それなりに背中が痛い。
逆に言うと、整理整頓が苦手な人(私)にとって荷物がバラける特性は却って気楽だし、骨子となるパーツが入っていないということは型崩れを気にすることなく洗えるということでもある。メリットとデメリットは表裏一体。購入を検討されている方は、利用目的と照らし合わせてお考えを。
メインジップ内側の糸が飛び出してるのは最初からだっけ?
肩パッド自体は綺麗だが、ストラップは少し色が剥げてきた。
YKKのジッパーも金具の塗装が少し剥げてきた。ベロンと見える輪っかが先述した「耳」である。
耐久性はどうか。今のところ破損箇所はゼロで、ぱっと見で分かるような使用感も無い。週に一回は背負うかな?というレベルなので、通勤・通学でヘビーユースする場合とでは(主に日光と摩擦による)消耗の度合いが大きく異なることに留意してほしい。以前、駅で迫力ある擦り切れ&褪色をしたデイパックを背負った中年女性を見かけたが、そのぐらいハードに扱ってもなお壊れないのだろう。(そろそろ買い替えたら?というレベルではあったが…)
ナイロン製なので、特に懸念事項なく洗える。本当はシーズンごとに洗濯するのが理想だけど、今のところ年イチ未満のペースか。この記事を書きつつ、そういえば洗っていなかったなと自身のズボラさに気付く。随所にレザーパッチが付いているが、洗い上がりのケアさえ忘れなければドンドン洗っても問題ないかと。保革は無色のデリケートクリームがあればベストだが、無ければハンドクリームの薄塗り→古靴下でゴシゴシ…これだけでも十分だろう。
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というわけで3年経った今も、まだまだ序盤というほどには長く使えるアイテムだと感じている。もちろん色褪せや破れ、ジッパーの破損といった不可避の経年劣化は今後起こりうるが、その時にも別途レポートできたらと思う。
リピート買いするか?という問いには、間違いなくイェス。デイパックというアイテム自体が好きだが、一般に想像されるバッグより二周りほど大きいサイズ感、ダランと崩れる可愛いシルエット、堅牢な造りといった多くの要素に満足している。
24年4月現在の定価は28,000円ちょっとらしい?ので、私が買った時より幾分か値上げしていると思うが、それでもまだまだリーズナブルな印象。
ナイロンもいつかはベタベタになるであろう。
私にとって「一生使える」という意味での一生物は存在せず、あるとすれば「何度壊れても販売されている限り買い続けるほど気に入っている物」あるいは「何が好きかという価値観を決定づけるマイルストーンたる物」だけ。
当バッグを愛用している川久保玲さんのご年齢もあるし、ブランドの相続・方針次第で取り扱われなくなる可能性はあるにせよ、ギャルソンのデイパックは現時点での一生物の一つと言っても良い。そのぐらい好きなアイテムです。