スキンケアに続いて臭気ケア。
今年の夏、なんだか臭くないですか。私だけか。ひょっとしたら鼻中隔湾曲症の対症療法として鼻炎薬を飲んでいるおかげで、鼻がよく効くようになったのか。あるいは嗅覚の維持に必要な亜鉛を、毎日サプリ経由で摂取しているから?とにかく以前と比べて、明らかに嗅覚が良くなってきた感覚を得ている。
生活における主たる臭気ポイントは2つ。
まずはマンションのエレベーター。換気性能がよろしくなく、蒸した汗みたいな鼻を突き刺すキツさ。以前は住人の甘い香水やタバコの芳香が残っていると残念な気持ちになっていたが、その方が今は全然マシ。しかし高々20世帯未満のマンション、乗車時間なんて1分未満なのに、こんなに臭いが溜まるものかね?
二点目は通勤電車。終わっている。自宅から徒歩で駅に向かうとそれなりに汗ばむのは、私だけではなく老若男女問わずそうである。東京都内のラッシュ時には適わないと想像するが、私が利用する路線も隣人と身体がぶつかるかどうか、という密度。行きはまぁ、ええわな、一日の始まりだし。帰りだよな、辛いのは。鼻中隔湾曲の手術を諦めて鼻を塞いでいた方がマシな気がするぐらい、種々の臭気が鼻を経由して脳を攻撃してくる。たまたま席に座れたとして、左右が脚広げマンか体臭マンだと逝きそうになる。自己防衛のために、席が空いていても立つことが多い。
とはいえ人の振り見て我が振り直せ、ですよ。もはや30歳は学生から見ればおっさん。同じおっさんでも、最低限のケアが出来ているおっさんであり続けたい。
前提として私は汗っかき、かつ汗臭が出てしまう体質だ。ワで始まるアレかどうかは、特に診断も受けていないため断言こそできないが、たぶん軽度にそうなんだと思う。学生時代、シーブリーズや汗拭きシートといった一般的な汗ケアはしていたものの、自分がワの意志を継ぐ者であるという自覚が一切なかったので、特殊なケアはしていなかった。思えば周囲には多大なご迷惑をおかけしたかと思う。
本当にゴメンち。
足用は塗りづらく、あまり使っていない。
あ、俺って…と気付いた瞬間から、デオナチュレのWソフトストーンを欠かした日は無い。かれこれ歴10年以上になる。朝、着替える前に両脇へ塗り塗りしている。タイミング的に最も身体が清潔であろう風呂上がりに塗る方が予防効果は高そうだが、入浴後は皮脂バリアが弱くなっている影響か塗布後にヒリヒリする。炎症を起こすことも。よって旅行先etc.で朝夕に入浴したときは注意を要する。少しだけ時間を置くといいのかな。
デオナチュレの使用によって嫌な汗臭は随分と減る、というのが体感。汗自体の量が減るわけではないけれど、汗の種類がサラサラに変わる気がする。ただし、緊張した際や後述の化繊と接触した際なんかは、依然として嫌な臭いが出ることがある。
ベストは何処かにあるとして、高いレベルでのベターを求めるうえでデオナチュレは適した選択肢だろう。
持ち運びという点でもデオナチュレのメリットは大きい。
実験として、10年間で初めてデオナチュレ以外を使ってみることにした。
ニベアのデオプロテクトはスプレータイプで、殺菌・消臭・制汗・皮脂吸着成分が全て含まれた優れもの。脇ではなく、風呂上がり、足にシュッと一噴きしている。足の臭いの蓄積がグッと解消された感触がある。リピート買いもあるかと。
オールドスパイスはAmazon経由で買った。アメリカの最大手デオドラントブランドで、香り付きの制汗剤としての確固たる地位を築いている。スワッガーという種類で、香りはシダーウッドがメイン。
…シダーというか、なんというか、スティックに花を近づけるとビジネスホテルのボディーソープみたいな匂い。でも身体につけると柔和な香りというか、甘辛な良い香りに変化してゆく。キールズのオリジナルムスクの前中盤っぽいなとも。輸入品につき2,000円ほどするものの、量がデオナチュレの3倍以上なのでトントンかな。効果はこれから確認いたしやす。
インナーは大体が無印とユニクロ。
影響力が最も大きいこととして、化繊を含む肌着を避けることが挙げられる。
肌に直接当たる衣類は、綿や毛(もしくは絹)など天然繊維100%が好ましい。デオドラント効果を謳う化繊インナーが実際そうだった試しがない。エアリズムやヒートテックは論外。エアリズムコットンやドライEX=ポリエステル中心のTシャツなんて、新品に袖を通した瞬間から蒸し臭いもんな。
追記:よくイベントにおけるオタクのニオイ問題が取り沙汰されるが、実践すべきは汗拭きシートやファブリーズでは無いと断言する。ポリエステル混の衣類に着いた体臭は、一度洗濯しない限り取り除けない。やるべきは、事前のデオドラント剤の使用、そして化繊を身に着けない、この2点に限定すべきだと思う。もう頼むから、そうしてくれ。
救いはあって、同じエアリズムでもメッシュタイプはナイロン86%、ポリウレタン14%だったりする。ナイロンは吸湿性・防臭性が化繊の中で抜けて高いと山と道のコラムで記載があるし、体感でも臭気はポリエステルとは比にならないレベルで低い。脇と接しないタンクトップタイプなら尚良し。
同じナイロン混でも仕事用ワイシャツのインナーとして着ている袖付きVネックタイプは、摩擦や汗の乾きによって少し臭ったりする。それでもポリエステルほどの不快感は無い。
BEAMSのウールロンT、Steven AlanのウールTは汗かきの味方。
信頼を置いているコットン・ウール100%の肌着でも、汗に濡れた肌と接している時間が多いと次第に湿ってくる(放散に乏しい)。そうなると汗臭も目立ってくるため、捉えた水分を早めに逃せる化繊とのコンボ技が効くんじゃないかと思う。
なので、個人的に夏はエアリズムのメッシュタンクにウールTシャツを被るのが着心地・機能性の面で好き。それほど臭気を持たない胸・背中の汗はエアリズムで素早く蒸散させ、気になる首・脇はウールで直接キャッチして臭いを無効化する。
なんであるにせよ、脇が接する箇所は必ず天然繊維であってほしいので、モンベルのスーパーメリノウールシリーズみたいなウール"混"のインナー・Tシャツには手を出せていないのよね〜…
右が4足組の一部。同じやと思ったんやけどなぁ…
同じく臭気の元となる足も、過度な化繊の混紡は大敵となりうる。これを実感したのが無印良品の靴下。普段は足なり直角シリーズで、リブの締め付けがキュッと強い白ソックスを文字通り一年中履いている。
一方で、店頭には似たような形で4足組の安価なソックスも置かれている。見た目が同じだし、仕事専用として使ってみよう!と買ったところ、定時前には異様なほど足が臭くなっていた。体質の問題かなぁと思っていたが、通常買っているリブソックスだと臭いは発生しない。よくよく品質表示を見ると、どうやら…
・通常のリブソックス:綿75%、ポリエステル20%、その他
・4足組のリブソックス:ポリエステル71%、綿27%、その他
明らかに混紡率が違う、というか逆転しとる。ああ、ポリエステルが悪さをしているのだなと。残念ながら私の体質には合わんのでサヨナラだ。履き心地もシャリシャリして悪いし。
左から順にモンベル メリノウール ウォーキングソックス、無印 足なり直角ウール混パイル編み靴下、CHICSTOCKS×AH.H。どれも履くうちにモケモケになりやすい。あまり綺麗じゃなくてすみません。
肌着同様、ウール混であれば汗や臭いの処理に強くなる。手持ちの3種に関して、ウールの混紡率はモンベルで55%、無印で36%(綿27%)、CHICSTOCKS×AH.Hは不詳。どれも履き心地が良く、防臭性も高いことを実感している。
綿や毛100%のソックスは値も張るし耐久性に難がありそうなので、ことソックスにおいて化繊を免れる生活は現実的ではない。市販の安価なソックスは大体が化繊入りなので、先述の失敗例を踏まえて天然繊維/化繊のバランスは(足臭に悩みを抱えているなら)是非とも一考いただきたい。
仮にも30代なんで…
あとは身体を清潔に保つことぐらいか。ボディソープは長いことビオレuの泡で出てくるタイプを使っていた。泡って表面積が爆高いから臭い成分の吸着性が高そうじゃない。(表向きはそうだけど、要は泡立てるのが面倒なだけです)
一応夏場のケアを、ということでデオコのボディウォッシュも買ってきた。女性の加齢(ラクトンの減少)をターゲットにした製品ではあるものの、臭気ケアに特化したソープという点で信頼している。バスタオルも、なるだけ毎日洗濯乾燥するのが良かろう。(妻に大感謝)
デスクワークで使うなら、オードパルファンは強すぎるかもしれない。
上記の取り組みは全て「身体の臭い自体をマイナスする」ことが目的だが、さらに「匂いをプラスする」ためにボディスプレーや香水もセットで使用している。
以前も紹介したAesopのハーバルボディスプレー、香水はタシット/ヒュイル。たまにキールズのオリジナルムスクも。特に香水は休日メインで付けていたものの、通勤電車が完全に「無理」なので平日も使う日が増えた。腕だと香りが強く出るので、天に向かって噴き上げたミストの中をくぐるか、太もも・胸部にワンプッシュ。上述したオールドスパイスの使用感によっては、香り成分の足し算は控えるかも。
今のところ、上記が私なりに取り組んでいるケアの全て。
より効果の高そうな製品や中規模ブランドのケア用品もあるにはあるんだろうけど、基本的には全国のドラッグストアで継続的に買えるアイテムというのが選定基準の一つ。
4ヶ月後には31歳。加齢は始まったばかりだが、すぐそこまで迫っているという肌感覚も同時にある。でもブログとはいえ、こんなセンシティブな話題って気恥ずかしいね、体臭の話って誰とも日常的にはしないし。
これ良かったよ、という製品や取り組みがあれば是非ともご教示くださいな。ワハハ。