業務用PCはパナソニックのレッツノートを使っている。数年前の更新までは薄くて重い、東芝だったかの黒いラップトップだった。新入社員には一人一台PCが貸与されるが、私の個体はハズレだったのか運搬中に衝撃で破損したのか、研修3日目あたりで運悪く無限ブルースクリーン機と化した。代わりに与えられた中古機は、最終的にバッテリーパックの膨張に押されてキートップが3個ぐらい弾け飛んだ。
そんなわけで今は軽快なレッツノートを使用している。導入時期の違いか社内でも仕様がバラけており、モニターサイズが小さい超軽量タイプか、それなりのモニターbutやや重いタイプで使用者が分かれている。私は後者。ラップトップの宿命だがバッテリー持ちは心許なく、どうも電源無しでは丸一日の使用に耐えられない。泊まりのある出張なら尚更で、都度デカく重いACアダプタを持ち運ばねばならない。けっこうストレス。
だが少し前、レッツノートはPDによる高速充電に対応していることに気付いた。サイドのThunderbolt端子より充電が可能。これなら電源ケーブルを小さくまとめられる!と検索すると、給電には概ね27W以上の出力を持つアダプタが必要らしい。試しに35W出力を持つ充電器で繋ぐも「あんさん、出力足らへんでおま!」と叱られる(シャットダウン時は充電可)。じゃあ65W,100Wの充電器を買えばいいのだ!とAmazonを覗く。高くはないが、安くもない。
これが私用のPC用なら喜んで買うものの、わざわざ仕事のために私財を投げ打つのは癪と呼ぶほかない。もちろん職場からアスクル経由で注文して上長承認を得れば経費で買えるわけだけど、持ち運ぶのが面倒でぇ、PDって規格があってぇ、と説得するのは面倒でぇ。「経費で趣味性の高い物品を買っている」という好奇の目を想像すると、高々数千円(されど数千年)など安い出費だと思えてきた。
ということでAOHIというメーカーの100W対応アダプタを買った。充電器買いすぎだろマジで。最初から100W対応でポートが4つぐらいあるのを買っておけば、こんなことにはならなかったろう。大は小を兼ねるを30歳にて痛感している。
AUKEYとVOLTME、続いてAOHI。また聞いたことないメーカーが出現しよったでぇ…とは思うものの、VOLTMEと同様にODM事業を手掛けているそう。よく知るスマホメーカーに付属する充電器もAOHI製が多いのだとか。ビルドクオリティとデザインはVOLTMEに軍配が上がるものの、格安系の中では悪くないのではなかろうか。ちなみに重い。iPhone 15よりも余裕で重い。それでもACアダプタを持ち運ぶよりは、圧倒的に低ストレス。
ありがたいことに、100W出力に対応したケーブルまで付属する。しかも現在の出力が確認できるディスプレイ付き。高速充電には対応したケーブルも必要なので、追加購入が要らないのは嬉しい。というか決め手はそこだよね、別でケーブルを買うのが面倒だったとしか言いようがない。
肝心の適合性については、所有のレッツノートで確認済み。ほぼ満充電での検証だったのでケーブルの表示値は20Wも出ていなかったが、PC側のエラーメッセージは表示されていない。それなりのパワーで給電する以上、埃っぽいコンセントや電源タップにはあまり繋ぎたくないかも。日常的にフル稼働だと発熱による劣化も凄まじいだろうし。あくまで職場では使わず、外出時限定ということで。
重いことだけが難点だけど、煩雑なコードを持ち歩かなくてもOKという点だけで十分に魅力的なアイテム。