365日をJ棟で

サラリーマンの諸々日記。買い物、音楽、日常。

日記ちゃん。ナリナリナリアキ。(2022/10/15)

小袋成彬が自身のアルバム"Strides"のリリース1周年を記念し、WWW Xにて行われたライブ動画を公開していた。

私も同ツアーの大阪公演に足を運んでいた。特にブログにも感想は書いていなかった、というか書けなかった。間違いなくここ10年で最も衝撃を受け、最も良かったと言えるライブの一つについて、十分な記述ができるだけの力が無かったから…

 

f:id:squaredjackets:20221015190511j:image

フジロックでの発言が物議を醸したことを受けての動画公開かは分からないけれど、あの公演を目の当たりにした人間としては、あの発言はエッジが効き過ぎているかもしれないとはいえ100%同意する。正直なところ、私も音がカスカスの配信ライブを観るぐらいなら非社会的な音量でCD音源を鳴らしながらオエオエしている方が楽しい。

そんな小袋氏がライブ映像を公開すると聞いた時は嬉しさ半分、ドキドキ半分だった。氏の魅力が完全体として伝わるだろうか、半減してしまわないか…

 

しかし、それはマジで杞憂だった。あの夜の空気感が綺麗にパッケージされた映像が降臨した。

ライブで最も感激したのは、その音質だった。コーラス3人の透明感、粒立ちの良いベースの唸り、ダンスフロアに仕立てたDJのトラック。大阪公演は心斎橋BIG CAT。近畿圏の方なら分かるとは思うけれど音響はそんなに良くない…というよりは悪い方。そのBIG CATがハイレゾ音源を爆音で鳴らしたようなオーディオルームに変貌していた。音に対しては並々ならぬ拘りがあるのだろうと思う。だからこそ配信に対しては辛めの言葉が出てくるのかもしれない。

そうそう、忘れるなかれ、小袋成彬のボーカル。ハイからロー、ゴスペル的に張った声から囁くようなセクシーなファルセットまで、生でもめっちゃくっちゃ上手い。こんな稀代の声を持つ男が、宇多田ヒカルに見出されるまでボーカリストではなくプロデュース方面で食っていこうと思っていたことに驚く。

 

f:id:squaredjackets:20221015192625j:image

改めて件の"Butter"を聴き、めちゃくちゃ良かったなぁと。ライブは妻&妻の友人の3人で行ったけれど、終演後は全員がとんでもない物を目撃してしまった高揚感で地に足がついていない感じだった。また聴きたい、必ず。

 

f:id:squaredjackets:20221015193045j:image

最近だと、TOMOOさん目当てで行ったライブの対バン相手だったステレオガールにも度肝を抜かれた。スレまくった雰囲気と、異常なまでにストイックなサウンド。帰り道にApple Musicで聴いたら「なんか違うかも」となったけれど、ライブサウンドが凄まじ過ぎたのかもしれない。あそこまで芳しく歪んだギターのディストーションは聴いたことがないかもしれない。

 

f:id:squaredjackets:20221015193127j:image

福井で開催されたONE PARK FESTIVALに出ていたtoeも良かった。森道市場に常連で来ているものの、実はちゃんと観覧エリアで聴くのは初めて。

ワンパークフェスは「マスク有りなら歓声は大歓迎、声出ししないならマスク外してOK」という実験的な試みが行われていた。久しぶりに大声が出せる…そんな状況で聴くミニマルなポストロックに、自分の中で沸き起こるボルテージを抑えられなかった。それは恐らくメンバーも同じで、演者と観客の熱意が真正面からぶつかり合うような、ワァーーーッ!!!となる空間だった。拍手だけでは起きない化学反応という点で、コロナ禍になる前のライブを思い出した。また声出しOKならワンマンに行きたい。

 

f:id:squaredjackets:20221015193642j:image

美味しい!

少しライブ観覧はお休みしているけれど、また来月から象眠舎、TENDRE、ジェイコブ・コリアーと目白押しです。まだまだ楽しんでいきまっせ。