どんな気分でしょうか。
チョットいかがわしいタイトルですが、今日話す「アイドル」というのは、欅坂46の小池美波ちゃんのことではありません。「あこがれの人物」としての「アイドル」です。
サックス奏者であるボブ・レイノルズ(ex. スナーキー・パピー)が公開したVLOG(ビデオブログ)の最新話にて、クリス・ポッター(!)がボブの自宅で楽器を演奏、インタビューを受けている映像が確認できます。
プレイヤー、プロミュージシャンとしてキャリアを積む上で影響を受けた奏者は2人いる。クリス・ポッターとジョシュア・レッドマンだ。
今回のVLOGでもそう語ったボブですが、2人からの影響はこれまでにも繰り返し述べられています。
ジョシュア・レッドマンに関しては以前から親交があるようです。過去には、ライブ直前に楽器が壊れてしまったジョシュアのために、急遽駆けつけたボブが楽器を貸した、という深イイ(?)エピソードがあります。また、ボブが初のリーダー作であるCan't Wait For Perfectをリリースした際にも、ジョシュアがコメントを寄せています。
(余談ですが、本作はあのマイケル・ブレッカーも絶賛しています)
ここ最近聴いた音楽の中で最も新鮮で、最も魅力的で、そして最もソウルフル。ボブ・レイノルズは非常に刺激的で独創性を持った、素晴らしいミュージシャンだ。 -ジョシュア・レッドマン-
2人は最近だと、毎夏行われているワークキャンプのホストとして、若いプレイヤーの育成に励んでいます。こういったトッププレイヤーたちのアドバイスを直々に受けられるのは羨ましいですね。
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一方、クリスに関しては、
VLOG: Chris Potter solos on “Easy To Love” - YouTube
大学時代の僕に電話したなら、留守電メッセージはコレだ。(Pureに収録されたEasy To Loveに関して)
90年代のクリス・ポッターを見過ごさないでくれ!(中略) この時代の彼の演奏は、素晴らしい情報の宝庫なんだ。
VLOG: Paul Motian, Chris Potter, Chris Cheek - YouTube
…などなど、度々その影響が語られてきました。実際、ボブの演奏からはクリスの影響が感じられる部分も多いです。しかしながら、互いに面識はあるものの、(少なくとも僕が知る限りでは)音楽的な交流はこれまでに無かったようです。そんな中、4月にある出来事が…
なんと、イギリスで開催されたジャズフェスで、自身のグループで出演予定だったクリスが、ボブの参加するスナーキー・パピーの演奏に飛び入り!スナーキーの代表曲であるLingusのソロパートを、クリスが吹いたのです(冒頭のVLOGから聴けます)。クリスは現代ジャズの中で突出した存在でありながら、Chris Potter Undergroundという自身のグループでエレクトリックな音楽もやっていますので、フュージョンちっくなスナーキーの曲は朝飯前と言わんばかりの演奏。いやはや、それにしてもぶっ飛んでますね。両者の大ファンである僕にとって、現実かどうかが疑わしい9分間でした。
サウンドチェック時にボブがクリスに声をかけたことから、この飛び入りが実現したようです。自分のアイドルに声をかける、それだけでも嬉しいことですが、そこから共演が実現して、同じステージで目の前で演奏が聴ける…夢のような出来事ですよね。このステージの後にどのようなやり取りがあったのかは不明ですが、この共演がキッカケとなって、クリスがボブの自宅を訪ねて来たことは間違いなさそうです。
- 何故クリスが遊びに来たのか?
- インタビューの内容は?
- 今後の共演予定は?
気になるこれらのことに関しては、今回のVLOGでは一切触れられていないので、続報を待つことにします。焦らさないで~。
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ちなみに、ボブのリーダーアルバムはどれも素晴らしいので、是非こちらも聴いてみてくださいね。
Can't Wait For Perfectにはアーロン・ゴールドバーグ、リューベン・ロジャーズ、エリック・ハーランド、マイク・モレノ、
Somewhere in Betweenにはアーロン・パークス、ヤネク・グウィズダラ、ジョン・メイヤー、
Guitar Bandにはニア・フェルダー、マーク・レッティエリ(ex. スナーキー・パピー)、ロバート・シーライト(同上)
…などなど、豪華メンバーが参加していますヨ。
2017/6/20 追記:続編が公開されました。ボブのマーク6およびスーパー・バランスド・アクションをクリスが吹いています。2人ともいい音ですね。