365日をJ棟で

サラリーマンの諸々日記。買い物、音楽、日常。

J.M.Weston 310を購入。

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J.M.Weston(ウエストン)の310を購入した。今回は中古で。

ウエストンの入り口は641(ゴルフ)で、新卒だった年に直営店に向かい震える手で決済した。そんな641は今も気に入っているが、その後598(ハーフハント)とか310(セミブローグ)とか690(ヨット)とか、カッコいいモデルいっぱいあるやんけ!と気付いたことで若干の悔いを残してもいた。

その中で外羽根スプリットトゥダービーの598は昨年、コーヒー色のモデルを格安で買えた。あまりにも返りが悪いので全然履いてないけど。690はなんやかんや641で代用効くから良いかなと。

残る310は、310はな…数年前に廃盤なったんや。ショックや。641を買った時はまだ現役やってん。その頃は内羽根セミブローグとかこの世で最後に買うもんや思うててん。スーツはストレートチップが最高やしな。穴飾りのある靴なんて要らんやろと。

その後、 Takayuki Hashimotoの橋本さんが手掛けるLEVERからVESTIGEというセミブローグのモデルが出て、それをWolf & Wolffの石崎さんが橋本さんとの対談でレビューしたりインスタに履きシワが入った写真を載せていたことや、レショップの金子恵治さんが"内羽根党"と称してレユッカスやジャコメッティを私服姿で履いているのを見て、穴飾りの入った靴にシャピーンと目覚めた。さらに知人のブログを読んだりしているうちに、チョロくも310が最高の靴に見えてきた。

 

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穴だらけである。

しかし310はもう、ウエストンのラインアップにいない。ストレートチップの300は永世定番として今も生産され続けている。だが復刻でもしない限り、310を新品で買うことはできない。

中古で買うにも、例えばメルカリでサイズ・状態・価格を踏まえると納得感のある出品は稀。なにより実物が見れないし、そのことでクロケのセミブローグを買って大失敗したことがある。ちなみにメルカリに出ている45万円の未使用310、アレどういう意味なんだろう。エドワードグリーンのトップドロワーみたいなエグ品質なのか?

 

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旧ロゴ。私の641と同じ。インソールの変色も無いほどに綺麗。

今回の出会いは、とある靴磨き屋さん。シューケア・シューシャインの普及に熱心に取り組む一方で、中古の靴販売も店頭とWebで行っている。先日、久しぶりにWebショップを覗くとウエストンの300と310が出品されていた。どちらもサイズは7で、写真と説明を見る限り数回しか履かれていないであろう良コンディションだった。

気づいた頃には店頭磨きの予約を入れ、お店に足を運んでいた。持ち込んだのはリーガルの01DRCD。もう買ってから6年近くになる、私のオンでの相棒。5年以上ぶりに靴磨きを生業としている方にお願いして磨いてもらった。磨いてもらう傍ら、お目当ての300と310を眺めて試着して悩んだ。そして買った。

 

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サイズは7E。B品を表すFスタンプ付き。

まさかこの状態の310を、ゆっくり現物を確認しながら手にできるとは思っていなかった。製造年月はシリアル頭の"2"から2012年かな?

インソールの馴染みは僅かにあるが、ソールはほぼ残っていて、おそらくは室内履き慣らしがメイン、外で一日は履いたかな?というレベル。2018年製の300は履きシワもほぼ無い極美品で、なんらかの事由で履けないまま手放したのかなぁと。私も641は室内で数日間は馴染ませたし、それでも外出初日は両足が張り裂けたので、手放してしまう気持ちは分からなくもない。

ところで靴の内側には検品落ちした証とされる"F"スタンプが入っているので、アウトレットか何かに流れたのだろうか。店主さんとジロジロ眺め回したが、キズ、トラ、ブローグのズレや裂け、その他の瑕疵は見分けられなかった。それより俺のバキバキのシワが入った598の方がよっぽどFスタンプに相応しいと思うんだけど。まぁ、気付けば追記します。

 

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返りが付かないうちに外を歩くとトゥがゴリゴリ削れる。これもその事例だと思う。

310はショートノーズかつセミスクェアみたいなカクっと落ちるトゥで、598同様さりげなさが好み。これ以上にチゼルってたりノーズが長くなってたりすると、個人的には少し厳しい。

全体的に小さめのサイズ感で、手持ちのウエストンというか革靴の中で最もコンパクトな見た目。598の重戦車みたいなソールの厚さや硬さはないので、それなりに歩きやすい部類なのかなと思っている。 310で採用の11ラストはキツいという評判を見かけるが、確かに641や598と比べるとミッチリ感は強い。浮腫んだ夜だと右足の指が窮屈だが、果たして今後どうなるか。

310はスーツにも合わせるが、やっぱり私服の想定。太いオリーブのワークパンツ、ベージュやネイビーのチノはもちろん、このぐらいショートノーズならジーンズも余裕。そういや上述したVESTIGEの対談(現在はもう見れない)で、石崎さんの「ジーンズとの合わせを考えている」発言に橋本さんが嬉しいと返していたのが印象に残っている。

 

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少し太めの履きシワは入っているが、このぐらいなら個人的に許容範囲かな。

例に漏れず、革はデュプイのボックスカーフだと思われる。革質が抜群に良いのは641で実感済み。

色んなウエストンを磨いた経験のある店主さんは、ここ数年でウエストンは革質が変わり顔料っぽい印象を抱くと言っていた。パッと見で2012年製の310と、2018年製の641に大差は感じられない。たまにネットで30年近く前のエドワードグリーンやウエストンの極美品の写真を見かけることがあって、それは確かにエグいなと思うことがあるけれど。

 

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左から310 7E, 598 7D, 641 7C。

ところで、この310はシューツリーが付属していた。しかもニス塗りでロゴプレート付きの旧モデル。実質15,000円ぐらい引きである。嬉しい、楽しい、安い。いや、安くはない。先日の土屋鞄に続いて、思いっきり予定外の散財である。

しかし先述の通り310はディスコンになって久しいし、今後も本国でのオーダー含めて再度買えるチャンスは未定。どうしても、この出会いを流すわけにはいかなかった。買わなかった後悔より買う後悔、その一言を胸に今日もカードの引き落とし額を見て血の気を引かせてゆけ。オ〜。

 

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お願いしていた01DRCDもピカピカに。ありがとうございました!

続・COMME des GARÇONS HOMME PLUSのデイパック。

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コムデギャルソンオムプリュスの定番リュック(デイパック)を購入してから3年半ほど経過した。

このブログは私物の購入品紹介が多く、はてな公式のピックアップを除けば検索流入でアクセス数を稼いでいる。にもかかわらず、いわゆる経年(○ヶ月後、△年後)のエントリが極めて少ない。要はサボり続けている。「商品の紹介しっぱなしって無責任だよな〜」と普段から思っているにもかかわらず、持ち前の継続力の低さが邪魔をする。

 

f:id:squaredjackets:20240404190316j:image23年、東京神田にて。なにぶん使い勝手が良いもので。

さて、このリュックについて簡潔に述べると、とても気に入っている。

上記エントリの通り、このリュックは2020年11月に直営店で購入した。価格や仕様のアップデートについては把握していないが、定番品として現在も店舗展開があるモデルだと認識している。

そもそも私、リュックが好き。バッグはあまり所有しておらず、仕事を除く私生活ではyo asaのショルダートート、Arc'teryxのMantis 2、L.L.Beanのグローサリートート、そして先日加わった土屋鞄のブックトートぐらいしか使わない。あとは通勤用にBACHのBIKE2B、アウトドア用にmont-bellのメッシュギアコンテナがあるぐらい。

基本的に両手は自由にしておきたいタイプなので、外出時のお供は背負うことができるプリュスのリュックが第一候補だ。

 

f:id:squaredjackets:20240403234535j:image23年、風が強すぎる箱根にて。これで一泊分の荷物入ってます。

私が所有しているのは、大小ふたつから選べるうち大きいほうのサイズ。アウトドア社やエルベシャプリエ社に代表される、一般的な2ポケットのデイパックとしてはかなり大きい。

日帰りは当然として、一泊の旅行ぐらいなら十分に対応可能な容量を持つ。無印のパラグライダークロス衣装ケース、ミステリーランチのゾイドバッグ(スマホの充電器、ポーチ、シェーバーetc.)を詰めて、体感では「パンパンだけどパツパツではない」レベル。ちなみに荷物を詰め込みすぎると、丸っこい亀の甲羅を背負っているように見えるので注意。

 

f:id:squaredjackets:20240403235119j:imageさすが、というポイントとしてはファスナーの動きが軽く引っ掛かりが少ないこと。

外ポケットにはアトマイザーに入れた香水、消毒液、イヤホンあたりを入れることが多い。この辺のディテールも、ベーシックなデイパックそのもの。

なおジップ周りは止水タイプではない。ナイロン生地は水を弾きこそするが防水ではないため、雨水には注意されたし。

 

f:id:squaredjackets:20240403235139j:imageフニャン。

以下は「大好きな特徴である」一方で「強いて言うなら」という点。

このデイパックは背面にパッドや芯材が存在せず、いわゆる背抜きの状態がデフォルト。内容物の重みでフォルムがダランと崩れることがスタイルの前提である。この「崩れ感」を活かしながらフィット感を上げるため、肩ストラップをキツめに引っ張って背負うのが個人的な好み。代償として各ポケットへのアクセスが悪くなり、片方の肩で背負った状態でバッグを前に持ってきて…という状態が少しやりにくい。一応、バッグの両サイドには指を引っ掛けるための「耳」があるにはあるが。

他にもバッグの中身が固定されず常にゴロゴロ動き回るため、内容物が整理された状態はひと時も存在しない。当然書類なんて入れたらグシャグシャになる。重要なドキュメントを運ぶことに期待してこのリュックを背負うならば、バッグインバッグ(仕切りグッズ)は必須だろう。ノートPCも収納できるメッシュポケットがあるにはあるが、背負うとPC自体が背面パッドとして機能するので、それなりに背中が痛い。

逆に言うと、整理整頓が苦手な人(私)にとって荷物がバラける特性は却って気楽だし、骨子となるパーツが入っていないということは型崩れを気にすることなく洗えるということでもある。メリットとデメリットは表裏一体。購入を検討されている方は、利用目的と照らし合わせてお考えを。

 

f:id:squaredjackets:20240403235236j:imageメインジップ内側の糸が飛び出してるのは最初からだっけ?
f:id:squaredjackets:20240403235245j:image肩パッド自体は綺麗だが、ストラップは少し色が剥げてきた。
f:id:squaredjackets:20240403235241j:imageYKKのジッパーも金具の塗装が少し剥げてきたベロンと見える輪っかが先述した「耳」である。

耐久性はどうか。今のところ破損箇所はゼロで、ぱっと見で分かるような使用感も無い。週に一回は背負うかな?というレベルなので、通勤・通学でヘビーユースする場合とでは(主に日光と摩擦による)消耗の度合いが大きく異なることに留意してほしい。以前、駅で迫力ある擦り切れ&褪色をしたデイパックを背負った中年女性を見かけたが、そのぐらいハードに扱ってもなお壊れないのだろう。(そろそろ買い替えたら?というレベルではあったが…)

ナイロン製なので、特に懸念事項なく洗える。本当はシーズンごとに洗濯するのが理想だけど、今のところ年イチ未満のペースか。この記事を書きつつ、そういえば洗っていなかったなと自身のズボラさに気付く。随所にレザーパッチが付いているが、洗い上がりのケアさえ忘れなければドンドン洗っても問題ないかと。保革は無色のデリケートクリームがあればベストだが、無ければハンドクリームの薄塗り→古靴下でゴシゴシ…これだけでも十分だろう。

 

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というわけで3年経った今も、まだまだ序盤というほどには長く使えるアイテムだと感じている。もちろん色褪せや破れ、ジッパーの破損といった不可避の経年劣化は今後起こりうるが、その時にも別途レポートできたらと思う。

リピート買いするか?という問いには、間違いなくイェス。デイパックというアイテム自体が好きだが、一般に想像されるバッグより二周りほど大きいサイズ感、ダランと崩れる可愛いシルエット、堅牢な造りといった多くの要素に満足している。

24年4月現在の定価は28,000円ちょっとらしい?ので、私が買った時より幾分か値上げしていると思うが、それでもまだまだリーズナブルな印象。

 

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ナイロンもいつかはベタベタになるであろう。

私にとって「一生使える」という意味での一生物は存在せず、あるとすれば「何度壊れても販売されている限り買い続けるほど気に入っている物」あるいは「何が好きかという価値観を決定づけるマイルストーンたる物」だけ。

当バッグを愛用している川久保玲さんのご年齢もあるし、ブランドの相続・方針次第で取り扱われなくなる可能性はあるにせよ、ギャルソンのデイパックは現時点での一生物の一つと言っても良い。そのぐらい好きなアイテムです。

土屋鞄の〈ブラックヌメ〉ブックトート。

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昨秋にスーツを誂えてから、セットで使えるカバンも欲しいなと思いつづけていた。

スーツを着る機会が極端に少ないため、ビジネス用バッグは6年ぐらい前に買ったビジネスレザーファクトリーのシンプルな手提げカバンを使っていた。あまり満足はしていなかったが、使用頻度を考慮すると当時はエイヤッ!と気合いの入った価格帯のブランドからは選べなかったので妥当。

ところがそれなりに値の張るスーツを買うと、なんとなくそれに釣り合うようなバッグも欲しくなるという人間の性が以下略…

はじめは〈大峡製鞄〉に目をつけていたものの、代表モデルのダレスバッグはクラシックを跳び越えて少し堅すぎる印象を受けたし、なにより実物は思っていた以上にデカ厚だった。〈ザ・ロウ〉のマルゴー15が欲しい時期もあったが、ビジネス向きとは言いづらいし、そもそも手が出せる価格(70万円弱)ではない。〈il micio〉のA-1ブルレザートートも云々かんぬん…

 

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そんな前段を挟みつつ、土屋鞄の〈ブラックヌメ〉シリーズより、ブックトートを買った。発売直後から気になっていたシリーズとはいえ、いわゆる衝動買いである。妻がmameのドレスを買ったせいだ。

簡素な造りのアイテムを愛する性分としては、やっぱり仕事用であろうがデザインはミニマルであってほしいなと感じていた。

あちこち色んなビジネスバッグを見つつ、予想通りではあるけれどヨッシャ!となるバッグは少ない。特にハンドル(本体との接合部)のデザインに納得感のあるバッグは僅少で、ロゴやジップやポケットも加味すると脳内選考の一次審査も通過しないバッグばかり。毎回この話ばかりして申し訳ないんだけど、やっぱり国産のバッグになると「大和魂」が出過ぎてるブランドが多いのよ。そのディテール全く要らんな〜!ってのが。

 

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ブラックヌメ ブックトート

ランドセルメーカーとして始まった土屋鞄。半世紀も革製品を扱ってきた歴史もあり、縫製や造りは美しいと思う。

トート/ブックトート/スクェアバッグ/ショルダーバッグが展開されている〈ブラックヌメ〉シリーズの良いところは、徹底的にディテールが削がれているところ。

たとえば、ハンドルは全て本体の内側に縫い付けられているため、根っこのパーツが表にこない。その分のステッチは表側に横一文字で走るが、これは寧ろワンポイントのデザインとして好み。MM6っぽい。また表面にはロゴが一切なく、デザイン面において「ここは…」と気になる部分がない。持ち手も太くて丸くて、軽い力でも握りやすいデザイン。硬めの芯材が入っているので、手を離してもダランと崩れない。

仕事用で使う場合、ジッパー付きでフタのできるスクェアバッグを第一候補にしていたが、意外とマチが狭く、会社支給のレッツノートを入れたならば容積の70%は埋まってしまいそうな造り。とても可愛くてミニマルな見た目なのに惜しい!ビジュアルは満点だが…

 


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どちらの向きで担いでもOK。

ブックトートは名前の通り、本を閉じた際の形を再現した左右非対称の見た目をしている。元の何もない素なビジュアルに、ちょっとしたデザイン上のアクセントが加えられている。

容量は十分で、財布・手帳は当然として、マイボトル・A4サイズの書類など、手持ち鞄に入れたいと思いつくものなら大抵は入る。13インチのノートPCなら横向きでもスッポリ収まる点は魅力的。

左右対称で端正な作りの通常版トートとは最後まで悩んだものの、よく見かけるレザートートの類より一回り小さいフォルムの過不足なき印象が好みで、ブックトートを購入した。通常版トートより少しだけ取っ手が短いので肩掛けはギリギリだが、手持ちにしても地面に擦らずに歩けるサイジングで、この辺のバランスも非常に好印象。

 

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小声でしか言えないが、ブラウン系ヌメの経年って苦手だな〜と…

あの生成りカラーで、経年と共に色が深くなってくるイメージのヌメ革。変化を楽しむって意味ではわかりやすくて面白い革だけど、段々と濃淡差が強くなり、(口の悪い表現だけど)汚く見えるというデメリットも感じる。

黒いヌメ、ブラックヌメはどうだろう。元から真っ黒なので、改めて濃淡が付くことはないと思う。クリームを入れつつ、少しずつ輝きを増していくようなイメージかな?ボックスカーフでもブライドルでも、大体の革は使い込むほどにピカッと光るから、このブラックヌメも終着点はビカビカ系かもしれない。

かなり張りのある硬めの生地で、トラや小傷はあるもののキメ細やかで革質が良く、価格以上の満足感がある。カバンに関して言えば私の好物はスムーズレザー。どうしてもシボ感が強い革の順位は下がってしまう。(イルミーチョのA-1トートを選ばなかったのもこのため)

 


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内側はピッグスエードで、両サイドとも取っ手の根元に小ポケットがある。底鋲もあくまでも自立を支えるためのもので、床置きでコバは常に地面と接する点に注意。おかげで安定性は高い。

あの〜、常々「何にでも使える物は、何にも使わなくなる」とか言うてるんですけども、このブックトートって普段使いにも完璧や思うんですよね。明らかにオン向けのスクェアバッグを選ばなかったのも、オフにも使いたいなという色気が出てしまったからなんですね。そこは素直に認めます。オホン。

今までオフの日はリュックか斜め掛けのショルダーバッグだったので、こんなレザートートってのは初買いになる。あんまり背負いたくないな、斜め掛けしたくないなって日にトートって選択肢はスンゴくありがたいなって気付いた。スーツは勿論として、夏はTシャツにチノに革靴+ブックトート、そんなんも大アリ。

 

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iPhone 15の切り抜き精度は12より随分と良くなった。

ドが付くクラシックなスタイルから見れば、随分とカジュアルで半端なバッグであるには違いない。その手の「ザ」なスタイルには指向しきっていない今、個人的に良い落とし所にあるアイテムかなと。

最近足が疲れるので革靴は滅多に履かなくなってしまったけれど、このトートはいっぱい担いでいきたい。どんな風に変化してゆくのかも、またお伝えできればと思います。最近、あんまり過去購買品の振り返りやってないね。ちゃんとやりたいとは思ってるんだけどね。

いや〜、それにしても衝動買いとしては自分比で結構な出費だったな…でも納得いく買い物体験、大満足です。

 

合わせたいスーツ↓

京都イージーのシルバータグTシャツ。

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怖いもの見たさじゃないけど、怖いもの買いたさってあるじゃないですか。デファクトスタンダードみたいなのがあって、これを買えば幸せの確度が高いことが保証されているのに、あえて同じ値段の全然違うブランドに手を出しちゃう、そんなの。

 

京都イージーというTシャツ屋さんがある。どんなTシャツ屋かって、そりゃホームページを見れば一目瞭然。夥しい情報量、目がチカチカするほど文字が多い。京都の衣類店で生まれ育ったおっちゃんのTシャツに対する情熱が込められた蒸し暑い文章に、誰しもが気圧されること間違いなしだろう。

Fruit of the loomとUnited Athleの公認販売店でもある京都イージーは、オリジナルのTシャツも多数リリースしている。レーベルは様々だが、基本的には国産であることを強くアピールしている。とはいえ、国粋主義(≒ザ・大和魂)のあまり他国製を否定したり、他メーカーを貶したりといったことは極めて少ない。つまり文章量の多さは愚痴や誹謗ではなく、単に自社製品への愛に起因している。癖が強い割にフラットな見方で物作りに向き合っている点に、私は好感を持った。

なんだったら品質vs価格面で国産では絶対に実現できないという理由で中国製のオリジナル品もリリースしているし、フルーツやアスレも取り扱うに値する理由をしっかり述べた上で販売&オススメしているしね。

 

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今回買ったのはオリジナルである"nuts"レーベルのシルバータグ。ベース価格は3,990円で、タグ無し版だと500円安くなる。インナー用として3,490円というプライスゾーン、今までほとんど買ったことは無かったかな。

例によって商品ページも情報量で溢れているので掻い摘むと、40番手の双糸を度詰めで編んだ、約6オンスのコットン100%天竺生地。

 

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旧式織機でゆっくり、しかし度詰めなのでテンションをかけてギッシリと編む。明記はされていないが、ページ上の情報から和歌山のメーカーで編んでおり、なおかつ織機の写真が掲載されていることから、いわゆる吊り編み生地だと思われる。表面に不均一な凹凸感があるが、ザラつきは無く柔らかい。また洗って乾燥させて目を詰まらせると真価を発揮しそう。というかTシャツって500円の安物でも新品状態はめちゃくちゃ手触り良いしね、一度洗ってからが本番よ。

同じ吊り編みTシャツとなるとGraphpaperの定番で8,000円、WASEWとかでも5,000円オーバーなので、割と3,490円ってバーゲンプライスではある。糸や縫製の仕様を含めてのトータル勝負だから、単純比較はしちゃいけないけどね。

 

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首の詰まりもビタリ。リバースウィーブとよく合う。シャツと合わせることを考えると、あと数ミリほどリブが細いのが好みだけど許容範囲。

結局は上に何かを着る前提なので、肝心の着心地は「あまりよくわからない」のが正直なところではあるけれど、少なくとも安っぽいオープンエンド系のザラつきやチクつきは全く感じられない。ストレスも何も一切合切を感じないということは、それだけ着心地がフリーだということでもある…?

シルケット加工ほど滑らかではないけれど、スムースな手触りのTシャツにありがちな着た際のヒンヤリ感が無いので、秋冬も問題なく着たいタイプ。オールシーズンOKな、まさに「ちょっと良い肌着」として素晴らしいポジショニング。

あとは洗いを繰り返して、1〜2シーズン使った際のヨレや劣化具合との相談にはなるけれど、個人的にコットン100%の肌着は無印とユニクロをやめて、今後コレで統一してしまっても良いような気がしている。(アウターTシャツはビーフィーとユニクロUの定番Tで良いかなと)

 

繰り返しになるが、あまりにも暑苦しいホームページに対して、思いのほかニュートラルなおっちゃんという点が面白い。

有名どころのTシャツに飽きてきた方、一発どうでしょう。

日記ちゃん。帰国太郎。(2024/2/18)

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アメリカ行ってました。今日帰ってきたんですけど、飛行機の気圧と乾燥で喉と頭が破壊されて辛い。コロナに罹患した時ぐらい辛い。

旅程はフロリダのウォルト・ディズニー・ワールドを制覇するもので、妻と友人夫婦の4人で渡米。

 

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毎日15kmぐらい歩いたおかげで、アメリカ飯のボリュームに対して体重はほとんど増えず。

Dオタの友人が徹底的な段取りを組んでくれたおかげで、アニマル・キングダム、マジック・キングダム、ハリウッド・スタジオ、エプコットの4パークを遊び尽くせた。ジーニープラスによるライトニングレーン(ファストパス)も使いつつ、乗りたいアトラクションは全て堪能できたのではなかろうか。

ディズニーの話は、また小分けにしつつご紹介できれば。

 

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個人的なハイライトの一つは、フロリダにあるNASAのケネディ宇宙センターの訪問見学。

本チャンの研究員やパイロットがいるのは厳重な警備の向こうにある敷地内で、そこはバスツアーでしか見れなかったけれど、遠めながらロケットの格納庫や打ち上げ台も見れて大興奮。

 

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現存するシャトルの一機、アトランティス号もココに。

あとは言ってしまえば科学センター的な観光施設なんだけど、実際に打ち上げられたロケットやシャトルの現物が目の前にあるというのが信じられなくて、ロマンに胸がアツアツだった。

妻が好きな『宇宙兄弟』のアニメ版を私も一気見したこともあり、たまらなく嬉しい見学会だった。

 

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米インテュイティブ社のNova-C IM-1を積んだ、SpaceXのファルコン9の打ち上げ。赤点がそれ。

さらにさらにさらに、ちょうど滞在期間中はSpaceX社によるロケットの打ち上げ予定も重なっていた!嬉しすぎる!

ある日の昼間には軍事衛星の打ち上げが一度あり、その際は飛行機雲のような淡い白い線でしか確認できなかった。

別の日の深夜、一日の遅れを挟んで民間企業初となる月面着陸を目指す無人宇宙船の打ち上げが実行された。仮眠から起きいそいそ妻と部屋を抜け出し、東の空に目を凝らすと、赤い火球が空に向かって上がっていく様子がハッキリと見えた。

そりゃ今年に入ってからフロリダだけで既に10回近くロケットは打ち上げられているので、ロケットの発射自体それほどレアなイベントではないんだけどもね。それでも夢みたいな光景だなぁとしんみり。一日数万歩の疲れも吹き飛ぶ、最高の体験だった。

 

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NASAはお土産も魅力的で、人に渡す分を含めて2万円分ぐらい買い込んでしまった。中でも気に入っていたのがコレ。

リバースウィーブにカレッジロゴ風プリントがされた、マーチとして本当に言うことがない最高のスウェット。これで65$、マジで最高にキツいドル円レートとはいえど1万円ちょっきり。普通にUS企画のリバースウィーブを買うとしたら1万円以上するので、めちゃくちゃ安いとすら感じる。とても着やすいデザインで、公式お墨付きという点もマル。

各企業やスポーツチーム、こういうの出せば売れると思うんだけどもな〜と考えつつ、チャンピオンボディだと2万円は下らないだろうから難しいところ。

 

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ハンバーガー、美味しすぎる。

そんなこんなでNASA最高です。子どもの頃、宇宙飛行士になりたかった時期はあったと思うし、図鑑とか読み漁ってたな。でも月面には人の顔に似たクレーターがある!みたいな写真を見て怖くなっちゃって、そこから宇宙は諦めた気がする。

今になってまた宇宙かっこえー!みたいな感情が湧いてくるけど、航空宇宙工学をやっている人間の知能に追い付くのは私には無理かもと、また諦めた。ファルコン9の第一ブースターが地上に縦向きで帰ってくるの、動きが気持ち悪すぎるもん。イーロン・マスク、エグいよ。

そうはならんやろ。